top of page

猫エイズキャリアのハチの口内炎治療、【治らないと言われた口内炎を治すぞ!!】編


大規模皮膚欠損があった保護猫【ハチ】これまでの治療経過↓



猫の口内炎は、ヘルペスウイルス・カリシウイルスなどを起因として発症します

動物病院では基本的に猫風邪の治療として抗生剤を処方されることが多いですが、口内炎を発症している子はまず治りません

症状を抑えるためにとステロイドを処方されることもありますが、ステロイドや抗生剤ではダラダラ治療が長引き、自己免疫がしっかりしている子以外は治らず、とにかく早い段階でインターフェロンを打つことが最優先で最良の手段だと思います。

インターフェロン(インターキャット)は症状の重くない子は薄めた点眼薬で良いと思いますが、ある程度風邪症状がひどい場合は注射がオススメです

動物病院では副作用を気にする飼い主様も多いので、最近インターフェロンを使ってくれない場合が多く、飼い主側から使ってくれと言わないと使ってくれない場合もあります。

口内炎でご飯が食べられなくなってからでは死んでしまいますので、副作用云々を気にするよりも早々に、積極的な治療が必要です


口内炎が酷くなった場合、一番有効な手段は【抜歯手術】です

歯を抜く事によって、口内環境が改善し、口内炎が治まります

一般的な猫さんは抜歯だけで口内炎が治ります

ただ、抜歯には専用の医療機器が必要なため、治療できる病院は限られますので、抜歯手術できる病院を探すことが第一

抜歯にかかる料金は歯の本数や症状などにもより、7~13万円程度


ハチは、抜歯と耳の腫瘍摘出を同時に行いました

手術には全身麻酔を行いますので、体の負担を考え、口内炎以外の症状がある場合は、1度でまとめて手術できるようにすると良いと思います。

この抜歯で殆どの場合完治する口内炎ですが、猫エイズを発症している猫の場合、殆ど治らない場合が多いです

ハチの場合も口内炎は治りませんでした

獣医さんも抜歯しても口内炎は治らないと仰っていましたし、分かった上でも抜歯手術をした理由としては

「やらないと死ぬから」です

飼い主さんは、「手術しても治らない」と言われたら手術しないでしょうが、「手術しないと死ぬ」と言われたら手術する方も多いのではないでしょうか?

口内炎で虫歯になり、噛むたびに痛い状況である限り、徐々に食べなくなり臓器に障害が出たり栄養失調で衰弱死します

それを阻止するためには抜歯するしかないのです

ただ、抜歯して歯が痛くなくなったところで、口内炎が痛いことには変わりません、今度は口内炎の症状との戦いです

よだれからのエイズ感染リスクは少ないとはいえ、よだれに血が混じると、エイズウイルスを他の猫に感染させてしまう可能性もあるので、エリザベスカラーをずっとしている状態になってしまいます。

この状態でよだれを垂らすので、顎がビチャッと汚れるため、一日中お掃除し続けていました。


ハチは、口内炎で口の中は真っ赤、舌にも赤い腫瘍が3つほど出来ていました

私はヘルペスウイルスの治療は行っており、舌の症状から見てカリシウイルス感染症だと思っておりましたが、猫エイズであるハチが自己免疫でカリシウイルスと戦う事は不可能で、インターフェロン治療をしない限り死を待つのみ、ですが、動物病院からのインターフェロン治療の勧めが一向にありませんでした

「エイズの子は口内炎が治らない」「ステロイドで痛みを押させえつつ、最終的には再生医療などがある」と言われ続け、一向にインターフェロンを進めない獣医にしびれを切らし、インターフェロンの注射(ステロイドと抗生剤も追加)をお願いた所、「じゃあ打ちますか」って感じで打ってくれました。

言わないと打ってくれないんですね…

ですが獣医さんは「打ったところで、徐々に症状は酷くなってくる」との事でした

「やってもやらなくても酷くなる」「治らない」と何度も言われ続けていますが、だから治療しても意味がないという事ではなく、「悪化を抑える」「できる限り健康に近づける」努力のための治療を選択しているので、治らないから治療しないというのは間違いです


しかし!!「治らない」と言われたこと自体に対しても、私は諦めません!!!

死んでしまうかも…と言われたハチが、見事に回復している皮膚欠損治療の結果があるからです


これから、私独自の口内炎治療法を紹介させていただきます

この方法で、よだれダラダラ、臭くてご飯も食べれなくて…という状態から、よだれを垂らさず匂いもしない、普通の猫さんにまで回復できました

まず始めに先に記載した①抜歯②インターフェロン注射は必須です

その後の治療となりますが、かなり大変ですので飼い主様の根気が必要です


【朝の治療】

治療後に口が汚れないようにするため、治療前に猫の朝食を済ませておいてください


①霊芝を削り、煎じた液6mlに抗生剤(ビブラマイシン)を溶かして1ml注射器で飲ませる

 

霊芝は古い梅の木などに生えるキノコで、サルノコシカケともいわれるキノコです

削って煮出していますが、硬くて大変なので、粉になった物を購入すると楽かと思いますが、本物かどうか怪しいような安物を購入したり、霊芝以外の成分が入っているような錠剤は避けてください。



煮出した液体です、1回に6ml程度、朝晩2回で12ml程度使用します

3日分程度作り置きしておくと楽です(大量に作ると腐ってしまうので、少量だけ作ります)


6mlの霊芝汁にビブラマイシン(抗生剤)を溶かします

体重4kg以下の子は1/4錠、4kg以上の子は1/2錠使用します

ビブラマイシンは50㎎と100㎎の2種類がありますので、50㎎を使用します。

ビブラマイシンはインターネット購入可能です


最初は頭をブンブン振って抵抗していましたが、今では結構素直に飲んでくれます


②ラクトフェリンヨーグルト液状タイプ6mlに、マルチビタミン(皮膚再生に適したビタミン)を半錠溶かして1ml注射器で飲ませる


固形のタイプと液体タイプがありますので、こちらを使用します。



 マルチビタミンはDAISOで販売されている物を使用しています

 口の中の粘膜の再生のため、一日1回、1/2錠を朝のみ、ビオフェルミンヨーグルトに溶かして飲ませますが、傷口に染みて痛がる場合は、ヨーグルトの量を多めにして飲ませるか、飲ませた後に水を飲ませてあげてください


③GUMの口内殺菌スプレーを6mlの水に1プッシュし混ぜた水を、前中心、左右から1ml注射器で注入し、口内全体に広がるようにする


ここまでの手順は、悪化抑制・症状緩和・口内衛生という流れになっておりますので、順番通りに行ってください。


ハチは猫エイズの為、口内だけでなく、体表面も清潔に保つたようにしています。

猫エイズの子に関しては④以降の治療も追加してください。

④200倍程度に薄めたオスバン液で、体表面を拭き上げる(体毛が若干湿っぽくなり直ぐ乾く程度)


⑤塩素系の除菌スプレーを染み込ませたティッシュ等で、体表面を拭き上げる(体毛が若干湿っぽくなり直ぐ乾く程度)



⑥エイズによる皮膚炎などがある場合は、ヨードを薄く塗り、その上にワセリンを塗って保護する



⑦1/4に畳んだティッシュにハッカ油スプレーを1プッシュし、体全体を撫でるようにして香り付けする(目・鼻は避ける)

 このようにして、菌やウイルス感染、炎症を抑え、虫除けしていきます



 体に傷がある場合、リンデロンなどのステロイドも有効ですが、エイズの子は炎症が悪化する子もいますので、炎症にはヨードがオススメ、真菌感染などの疑いがある場合はクロマイN軟膏を使用します。

症状によって使い分けていただければと思います。



朝の治療にかかる時間は大体30分~40分程度、夜の治療も同じくらいかかります


【昼の治療】

お昼にも互換を食べさせたい場合は、食べさせてから治療します


①朝に濃く入れた緑茶を常温で冷ましておき、1ml注射器で飲ませる

 緑茶の成分で、他の成分が分解されないよう、緑茶だけ他の薬と別の時間に飲ませます。

②残っている歯を拭く

 牙など、抜歯しなかった残りの歯を、緑茶を染み込ませたティッシュで磨きます。


【夜の治療】

夕食を食べさせた後に治療します

①霊芝を削り、煎じ、冷ました液6mlに抗生剤(ビブラマイシン)を溶かして1ml注射器で飲ませる

②ラクトフェリンヨーグルト液状タイプ6mlに、デンタルバイオを1錠溶かして1ml注射器で飲ませる



 デンタルバイオはインターネットで購入可能です


③インターフェロンの点眼薬を両目と鼻の穴に1滴ずつ垂らす

 鼻を舐めてしまい、鼻に炎症を起こす場合は目だけにしてください。



以降の処置は朝の処置と同じです。


涙が出るなど、アレルギーのような症状がある場合は、目薬なども追加してください


この治療を3日ほど行った段階で、物凄く臭かった状態から日に日に臭いが消えていきました

1週間もすると、口が痛くないらしく物凄い勢いでご飯を食べます

10日程度で、よだれは全く垂らさないようになり、口臭も全くありません

2週間程度で、治らないと言われた口内炎の状態は、喉の奥からの真っ赤な炎症が殆ど治っている状態です

舌の腫瘍についても、赤味がかなり抑えられ、腫瘍がかなり小さくなってきています。


口内炎の酷い時は、薬を飲ませること自体が大変ですので、暴れたり抵抗される場合もあって、治療はとても大変ですが、絶対治らないレベルの口内炎が、みるみるうちに改善しますので、是非お試しいただきたいです。

治療を嫌がる猫さんでも、口の中が痛い時は物凄く抵抗されますが、妥協せず治療することにより、症状の改善と共に、積極的に治療に協力してくれるようになります


【口内炎の治療で使用したもの】

霊芝・ビブラマイシン・ラクトフェリンヨーグルト・マルチビタミン・緑茶・GUM口内殺菌スプレー・デンタルバイオ・インターフェロン点眼薬

【体の衛生面で使用したもの】

オズバン・除菌スプレー(塩素系)・ハッカ油・ワセリン・ヨード


耳の中の感染症を起こしやすいため、耳の中の掃除も2日に1度行っております

水を付けた綿棒で掃除しますが、週1回はヨードを染み込ませた綿棒で掃除します

耳の中のお掃除にはドンキホーテで売っている黒い綿棒がオススメ、この綿棒の凸凹している方でお掃除すると、溝に汚れが挟まって良く取れます


凄く汚れている場合はエピオティックを使用します

エイズの進行とともに、色々な感染症を併発します

耳の中などは湿気が溜まりやすく、感染症を起こしやすいので、毎日のお掃除が必須です



この調子で毎日ケアし、約2か月、よだれも出なくなり大分状態が良くなりましたが、ステロイド注射は必須の状態

2週間程度効くと言うステロイド注射を打っても、1週間程度で痛みが出てくる様子…

あと何が出来るだろうかと必死で考えました

ステロイドには多数の種類があるし、注射じゃなくて飲み薬ならどうだろうかと思いつき、ステロイド注射をやめ、プレドニゾロンを投薬する事にしました、ネットで購入できますhttps://www.petkusuri.com/products/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%B3%EF%BC%88%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%89%E3%83%8B%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%B3%EF%BC%895mg90%E9%8C%A0



口が綺麗なら炎症を起こす要素が無いから、口内を綺麗にするというのはやっているけど、腸内も綺麗にしたらどうだろう?と思いつき

イージーファイバーと乳酸菌とコラーゲンを飲ませることにしました

ハチは大量のノミに規制されていたので、ヘモプラズマ感染症を疑い、ビブラマイシンを飲ませていましたが、抗生剤の長期投与は効かなくなるリスクがありますので、ある程度止める方が良いですし

貧血症状が安定してきたので、ビブラマイシンをやめ、口内炎治療によりシフトするため、抗生剤をアモキシシリンに変更しました アモキシシリンもネットで購入可能です

250mgと1カプセルにかなりの量が入っているので、中身を取り出してほんのちょっとずつ使用します




よって、毎日の治療も変更


【朝】

ラクトフェリンヨーグルトに、マルチビタミン・マルチビタミン・アモキシシリン・プレドニゾロン・イージーファイバー・乳酸菌粉・コラーゲン粉を溶かして飲ませ

最後に霊芝を煮出したお茶(霊芝は梅の木になる霊芝と桜の木になる霊芝の2種類をブレンド)を飲ませる

沸騰したお湯をキッチンペーパーに染み込ませ、ギリギリ触れる熱々の状態で顔周りを拭く

猫ニキビやカビの感染症が治らず困っていましたが、どの薬よりも熱々のお湯で拭き上げるのが効果的だと判明しました

濡れたままにしておかないで、最後に水分を拭いて乾かします


【夜】

ラクトフェリンヨーグルトに、デンタルバイオ・アモキシシリン・プレドニゾロン・イージーファイバー・乳酸菌粉・コラーゲン粉を溶かして飲ませ

最後に霊芝を煮出したお茶(霊芝は梅の木になる霊芝と桜の木になる霊芝の2種類をブレンド)を飲ませる

朝との違いはデンタルバイオのみ


プレドニゾロンは体重に対し0.5㎎の計算で投与しますが、さらに効き目を緩やかにするため、朝晩二回に分けて半分の量で投薬しました

口内炎の症状が良くなってからはさらに半分で夜だけに

もっと安定してからは2日に1回…と量を減らしていきました

獣医さんには何も言わず、独断でステロイド注射をやめ、錠剤に切り替えましたが、その所為か口内炎が凄く良くなってきたので、2カ月ほど経過してから獣医さんに

「実は注射をやめた後にプレドニゾロンを飲ませているんです」と告げた所

効果の長い注射はその分体への負担が大きいので、薬を飲ませられるならその方が体に優しいとの事…

だったら先に言え~~!!

アモキシシリンについても聞いたのですが、口内炎に効果があるので良いと思うとの事で、どちらも正解でした


さらなる回復の為、幹細胞注射・抗生剤注射・インターフェロン注射を2週間に一度行う事に

毎日のケアと病院での注射で劇的に改善、よだれも一切なくなりましたし、口内炎もおさまっています

エイズキャリアなので、治っているわけではなく、おさまっている状態ですが、普通の猫さんと一緒の状態です

何が効いたかと問われればプレドニゾロンと幹細胞の力が大きい気がします

幹細胞注射は1回1万円程度のやや高額な注射で、2週間に一度を3か月行った後に、月1回に変更しました

幹細胞と抗生剤とインターフェロンの注射と目薬を貰って1回の通院で2万円位かかります

これは毎月、延々にかかりますので、頑張って働かないと!

今ではステロイドの投与量も当初の1/4程度で押さえられています

ステロイドは状態の安定とともに減らす必要がありますが、やめてしまうのは危険なので、徐々に減らします


当初の状態が嘘のように、神々しいお姿✨


耳の切除手術後の先端部分に3mm程度の腫瘍ができました

いよいよ癌が…と思いましたがまだ小さいので経過観察と言われ、頑張って霊芝のお茶を飲ませ続けていた所、腫瘍が消えました

大学の論文でガンを抑制する効果があるとの記載を見つけ試した霊芝…効果あるかも!!


よだれを垂らす事も、出血することも無いので、他の家猫さんと普通に過ごせます

エイズキャリアの猫さんだからと言って、他の猫と一緒に飼えない事は無いんだと分かりました


病院に言われるままにしていたら、口内炎が治らないまま、徐々にステロイド注射が効かなくなり、今頃亡くなっていただろうと思います

抜歯手術しても治らない可能性が高い、ステロイド注射で延命するしかない、もってあと数カ月の命…そんな言われようでした


でも、抜歯手術しないとご飯食べられず死確定なので手術を決断

徐々に効かなくなるステロイド注射以外のステロイドの模索

口内炎=炎症なので、炎症を抑えるのではなく、炎症しないように口の中を綺麗にするという逆転の発想

お腹の中から綺麗にすることで、より免疫力の低下を押さえ、負担のかからない体に

がん抑制の霊芝

幹細胞注射という再生医療の選択

色々試して、何が良いのか、それぞれが良いのか分かりませんが、治らないと言われた口内炎の状態を改善させて、安定させることに成功しました

エイズキャリアで口内炎を発症した猫さんの飼い主さん、諦めないでくださいね!








bottom of page