皮膚欠損の外傷がある野良猫を保護、ハチの治療、【大規模皮膚欠損を治すぞ】編

暫くの間、ブログやフェイスブックをを全く更新しなくなった理由が、こちらの猫さんです


7月8日 我が家の洗濯干し場でお昼寝する、ノラ猫さん

見るも無残な皮膚欠損で、両脇から肉が見えていました

大きな成猫の雄、勿論『シャー』もします

ですが、これは放ってはおけないと、大怪我も覚悟

大和ミュージアムで購入した【海軍手】とバスタオルのみで捕まえ、暴れても離さず、風呂まで運びました

上下ジーンズに着替え、シャンプーで洗い猫をます

最初は『シャー』と、怒っていましたが、大量のノミが出てきて、フロントラインスプレーを噴射

死んでもノミは皮膚に噛みついていて…もう、その数500できかない位、無数って感じでした

シャワーで毛を浮かせながら、一匹ずつノミを除去

大量の毛玉があり、毛玉の根本にもノミがいて、毛玉をはさみで切りつつ…

一生懸命、1時間以上ノミを取っていると、何の抵抗もしなくなりました

急に、助けていることを理解してくれた感じでした

なので、細かい手作業に軍手が邪魔になり、私も素手で、ノミ取り

お風呂にはオスバンを噴射し、逃げたノミも逃しません

ノミを取るのに長時間シャワーを当てていましたし、皮膚欠損部分も汚れていたので洗浄し、出血も多くハラハラしましたが、二人がかり、2時間程度かけ、体全体のノミを除去

両脇共に、10cm程度の巨大な皮膚欠損…


乾かしたのちにリバノール液で消毒し、体全体のキズにリンデロンを塗り、皮膚欠損にはリンデロンを塗った後、ガーゼと包帯で保護…痛々しい

包帯のみだとズレて傷が出てしまうし、乾燥で細胞が壊死してしまわないよう、ガーゼの上にさらしを巻き、、その後にラップを巻き、包帯を巻き、保護パッドを当て、包帯を取ってしまわないよう、プロテクターを着せました

プロテクターは、首に巻く部分と胸当て部分と同部分のパーツを作り連結させ、編み上げホックを付けた手作り

このように着用します 編上げでぴったりフィットするので患部の保護に使用できます(↓この写真は保護して14日経過時の写真)

翌日病院へ行きました

皮膚欠損の治療・ノミアレルギーの治療・貧血の治療・血液検査・ウイルス検査・去勢の予約のつもりでしたが

皮膚欠損の状況を写真で見せただけで、「このキズの状態では他の検査は出来ない、エイズかもしれないし、キズも治らないかもしれない」「このまま助からないかもしれない」と言われ、炎症用の抗生剤だけ処方され、実際のキズを見るでもなく、半ば診察拒否状態で帰されました

保護したばかりの野良猫で、凶暴だったりするかもしれないからなんでしょうけど、オシッコもオレンジ色だし、ノミが沢山いて貧血を起こしているので、溶結性貧血の抗生剤も欲しかったのですが

我が家には他にも猫がいるので、隔離治療となりました

治療の度に消毒や着替えが大変…

何だか、病院に行っても抗生剤だけ処方されることが多く、「悪化したら治療法を変えつつ、様子を見ながら色々試し積極的に治療しよう」という感じではなく、「何かあったら怖いから、抗生剤で様子を見る」っていう病院が多い気がします

結局、早く治らないのが一番辛いので、私はあたりを付けてガンガン積極的に治療したい派です(Dr.HOUSE好きなので)

なので、私は病院での治療を諦めました


自宅での治療方法は、抗生剤を飲ませつつ「はちみつドレッシング療法」

最初に試したのが、

【傷口を食塩水で洗浄、たっぷりはちみつを塗り、ガーセを貼り、さらしを巻き、ラップを巻き、包帯を巻き、プロテクターを着せる】という方法で、朝晩2回行います


ペット用の医薬品は海外からネットで取り寄せできるので注文

インターフェロンなどは購入できませんが、溶結性貧血用の抗生剤と、猫風邪用の薬と、高性能虫下しを購入

コロナのせいで航空便の到着に大分日数掛かるのですが待つしかありません

はちみつドレッシング療法を試す中、包帯交換の度に若干膿の匂いがし、一日2回の包帯交換で洗浄しても化膿してしまうようでした

抗生剤は飲んでいましたが、それでも化膿するので、国内で買える薬で効きそうなものを調査

夏場湿気が多いですし、ラップが良くないかと、ラップを止め、さらしも折角のはちみちを吸収してしまうので止め、ガーゼの上に貼るものをフェルトガーゼに変更しました

化膿を抑えるために、アマゾンでドルマイシン軟膏を購入、皮膚の再生を阻害しないよう、少しだけ傷に塗るようにしました

治療開始2日目、皮膚がかなり盛り上がってきています

包帯交換の度に布なども全て消毒洗浄するので、プロテクターを洗浄時に代用する腹巻を作成

耳が溶けて変形しており、リンデロンを塗るもあまり効果を感じられず、真菌等にも効くクロマイN軟膏をアマゾンで購入、耳の治療にはこちらを使用開始しました


耳内部はエピオティックペプチドで洗浄


色々ネット検索し、市販薬で対応できそうなものを物色

マキロンには外傷の消毒の他、再生を促す成分も含まれているとの記載を見て、治療にマキロンを導入

マキロンに似た薬でも香料が入った物とかがありましたので、そういうのは避けた方が良いと思います

この子にはハチと名付けました


保護から6日目、皮膚欠損部位の表面に膜が出来てきたような感じで、下の方から再生している皮膚が盛り上がってきています(化膿ではありません)




保護から8日目

攻撃性ゼロ、積極的に治療させてくれるハチが可愛くてたまりません

盛り上がっていた皮膚がなだらかになり、皮膚欠損部位全体に薄く皮膚が出来ているような感じ

肉がむき出しだった状態より、大分炎症をしにくくなっています

エイズの可能性もある子ですし、攻撃性が無いので、お世話の際は服が汚染されないよう下着のみ着用で対応

とてもお利巧な子で、包帯を取ろうともしないので、暑いですし腹巻を止めました

試行錯誤した治療方法ですが、手順が定まりました

手順は【傷口を食塩水で洗う、マキロンを塗る、ドルマイシンまたはクロマイN軟膏を塗る、はちみつを塗る、ガーセを貼る、フェルトを貼る、包帯を巻く、抗生剤を飲ませる】といった流れ、

治療は朝晩行うので、ドルマイシンとクロマイNは効く菌などが微妙に違うため、朝晩交互に変えました

耳もドルマイシンとクロマイNを朝晩交互に塗りました


5回に1回程度、皮膚欠損と耳にリンデロンも使用しました

食事をとっているのに貧血があまりよくならず、少し黄疸・脱水もあり、補液も追加しました

補液をする際の貧血を改善する為、ペットチニックを導入しました

冷蔵庫にインターフェロンの点眼を見つけ、治療に追加しました

手順は、【傷口を食塩水で洗う、マキロンを塗る、ドルマイシンまたはクロマイN軟膏を塗る、たっぷりはちみつを塗る、ガーセを貼る、フェルトを貼る、包帯を巻く、耳掃除、補液点滴、ペットチニックと抗生剤を飲ませる、インターフェロンの点眼(目と鼻)】と、中々の作業量となりました


血を吸われた跡が沢山あり、小さな瘡蓋やフケとなっていたので、お風呂に入れました

獣医さんは病気の時はお風呂に入れない方が良いという方が多いですが、不潔は体に良くないと思うので私はお風呂に入れてケアする派です

4日おきに3回お風呂に入れました


保護から11日目、耳のキズが大分改善しました


傷がかなり改善し、表面が肉の状態から皮膚の状態へと近づいてきて、化膿止めを塗らなくても化膿が抑えられているような状態となり、皮膚欠損部位の塗り薬は、ドルマイシン・クロマイN・リンデロンをローテーションで毎回変え、さらに再生に必要な菌まで抑制しすぎないよう、5回に1回程度は塗り薬無しにしました


保護から13日目、キズが大分小さくなり、皮膚欠損部位の表面が再生した皮膚で覆われて来ております



治療手順を画像でご紹介です

まずは、道具を準備

食塩水(精製水に塩を溶かしたもの)で傷口を洗浄します

100均で購入した3か所からスプレーできる、お好み焼きソース入れがとっても便利でした


傷口にマキロンをまんべんなく吹きかけます

(こちらは代用品ですが、代用品の場合は香料などが入っていない物を選びます)

薬を塗ります

クロマイN軟膏、リンデロン軟膏(クリームはダメ)、ドルマイシン軟膏の3種類ですが、3種類全てを塗るのではなく

毎回違うものを使用します

基本はドルマイシンとクロマイNを交互に、たまにリンデロンを挟むといった感じで、リンデロンは少し回数少なめにします

化膿が無いような状態であれば5回に1回程度薬を塗らないようにします


滅菌ガーゼを使用します

はちみつが垂れてしまわないよう、ガーゼでおさえつつ、傷口にまんべんなく厚塗りします

はちみつはマヌカハニーなど、抗菌作用の強い物や不純物の入っていない純粋にはちみつだけの物を使用します

はちみつにはボツリヌス菌が含まれている場合があり、子猫などには使用できない場合がありますので注意が必要です

はちみつが傷全体に行き渡り、垂れないようにガーゼで軽く押さえます

ガーゼから染みて広がらないように、フェルトガーゼを重ねます

両脇のキズに同様の処置をします


包帯を巻いて傷口を保護